知ることができない『パスワード』は異世界への鍵
なんの話なのかわからないけど、わかるひとにはわかる話をしようと試みる。
私も先日知ったのだけれども、この世にはあるジャンルを嗜好する人達だけが共有する『パスワード』というものがあるらしい。
そのパスワードはあくまでもそのジャンルを嗜好する人々だけが知るべきものであり、大衆はもちろん、ちょっと興味がある程度の一見さんなどを弾くためだけに存在している。この先が見たいのであれば、そのパスワードがわかるようになるまでがっつりとROMれと。
間違っても、そのパスワードをネットの知恵袋などで簡単に聞いてはならない。間違いなく総袋叩きにあう。それだけそのジャンルを嗜好する人々にとっては安易に知られてはいけない大切なパスワードなのである。
そのジャンルにハマったものの、半年経った今でもまだそのパスワードにはたどり着いていないという人が実際に存在する。それぐらい狭き門であり、その先は完全に閉ざされたこちら側とは異なる世界なのだ。
普通であれば、それだけクローズドな世界は衰退していくのがこの世の原理である。しかし、その世界は今もなお脈々と受け継がれ、絶えること無く存在し続けている。
私がすごいと思ったのは、このGoogle先生に聞けば大抵のことがすぐに知れるこの超高度情報化社会にもかかわらず、そのパスワードだけは本当に部外者には知るすべがないということだ。私もそのパスワードの存在を知ったとき、6時間かけてネットの中を彷徨った。でも、その答えは見つけることができなかった。
そのパスワードのヒントは一種の謎掛けのようになっており、一見すると誰にでも答えを導き出せそうな気がする。しかし、そのジャンルに造詣がなければ、決して答えを得ることができないような仕掛けになっている。なんなら造詣があったとしても解けない場合もある。
とりとめの無い話で申し訳ないのだが、これ以上は私も詳しく書くことができない。とにかくこれは、深海を泳ぐ大魚のようになにやら黒くて訳のわからないようなモノの一端に、私が触れたという話である。
深海に住まうのは腐っていても鯛なのである。