二歩サガリ。。

同い年より、2才年下、二歩サガリ。 

なんでもないことをつらつらと【2話】

 おばんです。

 心の底からど〜でもいい話だとはおもうのだが、なんとなく言いたくなったので言わせてもらいたい。実は僕、ものすごいなで肩なのだ。だからなんだと言われてしまえばまぁそれまでの話なのだが、肩で風を切って歩くような怒り肩の紳士淑女の諸君にはわからないであろうが、このなで肩ってやつがなかなかに厄介なやつなのだ。

 僕が自分のなで肩さを初めて自覚したのは小学校の時である。ランドセルがずり落ちるのだ。日本におけるランドセルの始まりは幕末に幕府が洋式装備軍隊を新設するにあたりオランダからもたらされたのが元になっているとどこかで聞いた記憶がある。なるほど、戦闘中に両手を空けることができ、迅速な行動に何ら支障をきたさず、そしてなによりもたいへん頑丈にできているあの形状は軍隊にも、そして子供にも大変優れた鞄であると理解できる。だがそれはなで肩の人間を除いてだ。僕のランドセルはとにかくズレた。ただ歩いているだけでも10分程度の通学路の中で4〜5回はズレを直していた。走ろうものならそのズレっぷりは凄まじく、十中八九、ランドセルは両肩から滑り落ち、さながらピグモンのような姿にならざるを得なかった。

 ピグモン - Google 検索

 私の身体に関する特異点はなで肩だけではない。ハト胸でもあるのだ。

 一般的にハト胸単体だけであればほとんど被害はないと言ってもいいと思う。むしろスーツや男性の和服に関して言えば胸がせり出ている方が貫禄が出て良いと思う。しかし、そこになで肩というファクターが加わることで、その様相は一変する。とにかくスタイルが決まらないのだ。首筋から流れるようにスンッと落ちてしまっている肩はあらゆるシャツの形を崩し、中心だけがボコっとできてる胸は不自然なシワを遺憾しかなく発生させる。しかしまだ終わらない。私は小学生の時、このハト胸とクラスの中ではかなり目立つ長身(特に座高)を隠すために常に前かがみで生活してた。それによって今なお染み付いてしまっているのが猫背である。これら3つの身体的コンプレックスを僕は常に意識し、自分を卑下しつつ生きてきたのである。あぁなんて悲しい人生。

 僕は唐突に己の身体的コンプレックスを嘆きだし、ヨメ様(仮)にどうにかならないものかと尋ねてみた。すると彼女はこうのたまった。「ちょっと鏡見てきな。そんなの全然まだまだたくさんあるよ」

 そうして僕は自分が思っている以上に残念な身体を持っていることと、それすらを許容してくれているヨメ様(仮)の心の寛大さを再認識しつつ、今夜も眠りに就くのである。

 

 

 

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